では、そのハウスワイフ2.0とはどのような現象を取材した本なのか解説してみたい。
著者エミリー・マッチャーはハウスワイフ2.0を2014年出版。
ハーバード大学卒のエミリーは、不況で就職が厳しく、卒業後は地元へ戻り
ノースカロライナ大学の疫学研究所で事務職に従事するが、やがて離職する。
同世代の若い女性たちがエリート職を捨てて次々と主婦になる現象に注目して本書を発表した。
ニューヨークタイムス紙、ニューヨーカー誌が絶賛し全米で議論が起こったのである。
著者自身もノースカロライナの田舎で夫とともに手作りライフを楽しむ「ハウスワイフ2.0」である。
本の内容はこうである。
ベビーブーマ親世代は企業で男性と同等に働き、ガラスの天井を破ることに価値をおいた。
しかし、それは幸せな人生だったか。
家事なんて時間の無駄とファーストフードを食べる母親を反面教師とする。
高学歴で流行にも敏感な私達。かっこいいニューヨーカーに憧れたけどがんばっても出世はできない。
会社に使われない自分の生き方をしたい。
それは祖母の時代のあのレトロな手編みのインテリアでスコーンを焼く主婦かもしれない。
私達世代は企業社会を捨てるのだ。
田舎で野菜を作り、裏庭で鶏を飼う。子供は通信教育。
オーガニックライフで生きて行く。素敵な家庭生活を公開しブログで発信する。
みんなが憧れる主婦になりたい。
オーガニックライフで生きて行く。素敵な家庭生活を公開しブログで発信する。
みんなが憧れる主婦になりたい。
素人お手製グッズのネット販売サービス会社エッツイーが急成長でハウスワイフ2.0は
手作り品を作り売って稼ぐのである。
新たな農業ブームの先頭にも立ち創造的な仕事で起業する。
ハウスワイフ2.0は会社を辞めた若い専業主婦だけではない。
若い男性、未婚の女性もハウスワイフ2.0的な生き方を始めだした。
これは同時多発的な現象なのだ。このムーブメントは発展途上である。
それゆえに私達の働き方、生き方を根本から変えてしまう可能性を秘めている。
完全なHW2.0へバージョンアップするために必要なことは何だろう。
①
男性にも手作り家事に参加してもらう
②
経済的自立を大切にする
③
ほどほど恵まれている中流階級だと自覚する
④ 社会全体の利益を考える
以上が本の内容である。次に少しだけ4つについて補足してみよう。
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